自由学舎・クラムボン インタビュー

▼代表・清野さん

1.この学び場に込めている思い

 
もともと私は家庭教師をしていて、その時に不登校の子に出会ったんです。毎朝「行きなさい!」「行けない!」の喧嘩で、家族全体が苦しんでいました。

お母さんからも相談を受けて親子の力になりたかったのですが、家庭教師としてできることはあまり多くなく。その頃、他にも多くのご家庭が不登校で悩まれていると知って、何か力になれることはないかと本気で考え始めていました。

そんな時、あるNPOの代表さんから「うち、午前中この場所を使えるから、子ども達のための場所を作ってみない?」と声をかけて頂き、よし、やろう!と始めました。

最初はお金も無かったので、新聞に小さな広告を出してみました。

すると、ある親子がその記事を切り抜いて、手に握りしめて、広告がぐちゃぐちゃになった状態でここに来てくださって。その時のことは、今でも忘れられないですね。 

お母さんは何とかしたいと思っているけれど、お父さんは「学校に戻せ!」の一点張りで、「母親のお前が甘いからだ!」と怒鳴っていたり。子も親も疲弊しきっていて、どうにか笑顔になってもらえるように寄り添い続けました。

あの出会いからもう20年近く経ちましたが、これからも、学校に行けなくて悩まれている本人やご家族の力になれたらという思いを大切にしていきたいですね。


2.この学び場に興味がある親子へのメッセージ

まずは、1人で悩まずに、無理せず相談してもらいたいなと思っています。

「身内にも言えない」「親戚にも言えない」と、1人で苦しさを抱えて心身ともに疲れて疲弊しきってしまうと、誰かに相談しようと考えることも、その気力も出てこないと思います。

私たちは、どんな方の話も必ず最後まで聞きます。

電話でもメールでも見学でも大丈夫ですので、あまり気負わずにご相談ください。